住宅ローンとして人気のフラット35。フラット35は住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)と民間金融機関が提携している住宅ローンのことで、借入の審査は申込時の年齢が70歳未満であること、収入に対する基準などに加え、物件について住宅金融支援機構の定める基準をクリアできているかどうかが要件になります。
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フラット35の審査基準
フラット35では、床面積や耐久性・断熱性といった住宅金融支援機構独自の基準を満たす必要があります。そのため、フラット35で借りる場合は建物の検査を受け、建物が基準を満たしていることを証明する「適合証明書」を取得する必要があります。
中古マンションの場合
【床面積】
・共同住宅(マンションなど)の場合:床面積30㎡以上または登記簿上の面積×1.06=30㎡以上
・店舗や事務所と併用した住宅の場合、住宅部分の床面積が全体の1/2以上であること
【住宅の耐久性など】
・検査機関または適合証明技術者が発行する適合証明書の交付を受けられ、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合していること
1.主要構造部を耐火構造とした住宅であること
2.準耐火構造(省令準耐火構造の住宅を含む)の住宅であること
3.耐久性基準に適合する住宅であること
※耐久性基準は工法別(在来木造、枠組壁工法、丸太組工法、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等)になっています。
【築年数など】
・マンションの建築確認日が昭和56年(1981年)6月1日以降であること
(建築確認日が昭和56年5月31日以前の場合は、耐震評価基準などに適合する必要があります。)
適合証明書は、中古マンションの場合、検査機関または適合証明技術者へ物件調査の申請を行い合格することで交付されます。築10年以内の中古マンションであれば、新築分譲時に住宅金融支援機構の定める耐久性基準等を満たしていることがあらかじめ確認されたマンションについて適合証明手続きが省略できますので、その分手続きが簡素化されます。
【維持管理に関する基準】
※マンション(地上階数3以上の共同住宅)の場合のみ適用。
※管理規約 管理規約が定められていること。
※長期修繕計画 対象とする期間が20年以上の長期修繕計画が定められていることとします。 (現在有効なものに限る。)
【劣化状況】
共用部分:
・基礎、外壁、柱、梁、バルコニー等に鉄筋の露出が無いこと
・給水設備(共用部分の給水栓)に赤水がでないこと
・排水設備(共用部分の排水設備)の排水時に水の溜留がないこと
・機械換気設備(集会室等の局所換気設備等)に作動不良がないこと
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フラット35の金利
フラット35は最長で35年間、最終返済まで借入時の金利が変わらない全期間固定金利の住宅ローンで、毎回の返済額が一定なのが魅力的です。民間住宅ローンでは、職業や勤務形態、勤続年数、年収といった様々な基準が設定されていますが、フラット35は年収による返済比率は定められているものの、勤続年数は問われないなど転職したばかりの人やフリーランスの方でも比較的申し込みしやすくなっています。
さらに耐震性能や省エネ性能など、一定の基準を満たす住宅を取得する場合は「【フラット35】S」が利用できます。フラット35の金利から当初5年間0.25%~0.75%金利が引き下げられるため、総返済額が少なくなります。住宅の性能基準の違いにより、「ZEH」、「金利Aプラン」、「金利Bプラン」があり、それぞれ当初5年間、金利が引き下げられます。その他にも一定要件を満たしたリフォームをすることで一定期間金利が引き下がる「【フラット35】リノベ」や、子育て世帯・若年夫婦である場合に一定期間金利が引き下がる「【フラット35】子育てプラス」など、様々な商品があります。
また、民間住宅ローンでは「団体信用生命保険に加入できること」という借り入れ要件も多いのですが、健康状態が良好ではない場合は団体信用生命保険に加入することができないので、住宅ローンを借りられないということも考えられます。これに対し、フラット35の場合は団体信用生命保険は任意加入のため、団体信用生命保険に入れない方でも借り入れすることは可能です。ただし、もしもの場合に現在加入している生命保険で住宅ローン返済がカバーできるかを確認するようにしましょう。
中古マンション購入にかかるお金は毎月の返済額だけではなく、諸費用やこれからかかってくる住宅の修繕費や固定資産税・都市計画税などがあります。資金計画をしっかりと練った上で、フラット35を上手に活用してください。
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(初回投稿日:2024年12月13日)