所有マンションを売却しようと考えたときに、「リフォームすべきかどうか」という部分について悩む人も多いのではないでしょうか。リフォームを行えば買主からの印象が良くなるのは間違いありませんが、リフォームしたからといって必ずしも売れるとは限りません。それにはいくつかの理由があります。
【理由1】売却価格が上がって売れづらくなる
リフォームは一見すると高額売却に繋がるように思えます。そのため、高い費用を投じて大規模なリフォー ムをしようと考える方は少なくありません。リフォームで高額な費用がかかってもその費用を上乗せして 不動産売却をすれば、かかった費用は回収できると考えるからです。しかし、リフォーム費用を売却価格に 上乗せした場合、費用をかけすぎると売却価格が相場よりも高くなり、購入者にはそれがネックとなってし まうこともあります。
また、価格設定が高ければ購入希望者が現れないことに繋がります。そうなると売却が長期にわたってしまうこともあるため、 段階的に値下げをすることになり、その結果売却ができたとしても最終的にはリフォームにかけた費用が回収できないという可能性もあるわけです。
【理由2】買主が好きなようにリフォーム・リノベーションできない
近年、中古マンションを「リフォーム・リノベーション前提」で購入したいという人が増えてきています。 ある程度築年数がたっているマンションを検討している人は、このリフォーム前提で考えている方が圧倒的に多く、自分の好きなようにリフォームして、理想のわが家を手に入れたいと思っている人が多いのです。このような購入者は、出来るだけ安く中古マンションを購入することを優先に考えていて、リフォー ム前提なので壁紙や設備の傷み具合はそこまで気にしません。こういった人には、「リフォーム済」という言葉は響きません。綺麗でなくても「売却価格」や「立地」な どの条件が希望と合致すれば、ある程度汚れていても築年数が古くても「格安」で購入したいと考えている場合がほとんどです。
リフォームしないまでも、売却のためにしたいこと
不動産売却の場合、大規模なリフォームは不要ですが掃除や簡単なリフォームなら売却に有利に働くことが期待できます。
マンションを売りに出したら、購入希望者がマンションの中を見学に来ます。その内覧に備えて徹底的に準備しましょう。
◆売却に向けてこまめな掃除
購入希望者が内覧に来る際、部屋の雰囲気は細かくチェックしていくものですが、特に水回り部分(キッチン・お風呂・トイレ)はかなり目につく部分です。内覧者がいつ来てもいいように普段から掃除を心がけておきましょう。プロのハウスクリーニングに頼むのも売却しやすくなる一つの手です。忘れがちですが、玄関やバルコニーも掃除しておきましょう。
◆汚れが目立つ部分のみリフォームする
壁に大きな穴があったり、網戸の破れなど劣化の印象を強く感じてしまうものは購入希望者にとってマイナ スです。そういった部分があると、築年数に関係なく古く傷んだ印象を与えてしまいます。そうならないためにも明らかに汚れが気になる部分だけをリフォームするというのもおすすめです。簡易的なリフォ ームで傷や汚れの修繕を行うことで、購入希望者にプラスの印象を与えることができます。
売却を成功させるために
売却を成功させるためには、購入希望者の第一印象をよくすることが大切です。適度な掃除や簡単なリフォ ームを行い、購入希望者に魅力的な物件だとアピールするのです。リフォームするか否か、物件の状況に応じて最善な方法というものは変わってきますので、どうしたらいいか迷っている場合には、不動産売買の専門家である不動産業者に相談してみましょう。
(初回投稿日:2024年8月9日)