マンションを売却する時にそれまでの修繕積立金を取り返したい
マンションを購入するとマンション本体の購入費だけでなく、月々の管理費や修繕積立金がかかってきます。この管理費や修繕積立金、馬鹿になりません。いざマンションを売却しよう！となったとき、これらのお金が戻ってきたらいいなと考えてしまいますよね。
自分が住んでいる間には大規模修繕はなかったし、大きな修理工事もなかった、修繕費は使っていないから、返還されるはず！そう考える方もいるかもしれません。
しかし、結論から言いますと、残念ながら修繕費、管理費は返還されません。以下にその理由をご説明しますね。
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修繕積立金は将来のためでもある
マンションは建てたその時から劣化が始まるため、大規模修繕の必要性はマンションによっても違いますが、年々修理費が高額になります。
この大規模修繕は工法や劣化の度合いの違いはあれど、一戸あたりにつき100万円はかかると言われているので、50戸のマンションなら五千万円、しかし、これはあくまで、それまで管理が行き届いており、外壁工事とクリーニング程度で修繕費があまりかからない普通のマンションの話。高層でデザインも凝っており、エレベーターをはじめとする設備の修繕が必要なタワーマンションは普通のマンションの比ではないくらい高額な修繕費がかかります。一億、二億と言ったところではなく、何十億、かかる場合もあるといわれています。タワーマンションともなると当然、500戸、600戸と戸数も多いため、集められる修繕積立金も大きくはなりますが、それでも、修繕積立金は跳ね上がり、管理費と合わせると月額4万円を超えているマンションも。
ですが、修繕をしていないタワーマンションなど危険で売れるはずもないので、投資目的で買ったとしても、管理組合が不要な経費を節約し、住人が修繕費の重要性を理解して状況によっては増額にも応じるなど、住人が努力をすることで、大規模修繕の経費がやっと捻出出来るかどうかとまで言われているのです。
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大規模修繕だけに使われているわけではない？
また、大規模修繕だけでなく、共有部分の日々の電球の取替え、防災観点からの太陽光発電の導入費用、あるいは、インターネットの無線LANが全戸で使用可能なマンションなら、その機器のメンテナンス、エレベーターのメンテナンス、共有部分に発生する様々な修理の費用がこの管理費や修繕積立金から支払われます。そして、残ったお金は来る大規模修繕に備えて着々と積み立てられているわけです。自分が所有している時に大規模修繕がなかったとしても、積み立てたお金は将来のために絶対必要な額になります。そういう事情から、積立金は返還されません。
この修繕積立金はマンション売却時には次のオーナーに受け継がれて、そのマンションがある限り継続して支払われ、マンションの修繕費にあてられます。
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