渋谷駅は近年、再開発が刻々と進められています。
久しぶりに渋谷駅に降り立った人は、ほんの数年前とはまったく違った風景に驚くことでしょう。
特に大きな変化を遂げたのが2020年ころといわれています。
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なぜ渋谷駅は再開発をするのか?
そもそも、渋谷駅周辺は時代の移り変わりとともに、街を積極的に開発し変化しているエリアといえます。
今では浸透している「公園通り」「スペイン坂」「オルガン坂」などのストリート名も、元はパルコ開店を機に始めた都市計画のひとつでした。
近年の再開発でポイントとなるのが、「アーバン・コア」という考え方です。
渋谷駅周辺はJR線や国道246号線があることで、東西南北に分断されているのが問題視されていました。
さまざまな鉄道会社が入るターミナル駅であることも影響し、複雑な構造になってもいます。
また、谷形の地形によって坂も多いことも加わり、渋谷駅周辺は回遊しづらい立地となっていたのです。
アーバン・コアは、「立体的な歩行者動線」といえます。
ビルを建て替えたり、鉄道のホームを移動したりして、渋谷駅周辺を回遊しやすくするとともに、乗り換えの利便性を高めています。
銀座線渋谷駅がリニューアル
2020年のはじめ、銀座線渋谷駅が大幅リニューアルを行いました。
かつてJR渋谷駅西側に位置する、東急百貨店3階に構えていたホームを、JR渋谷駅東側の明治通り上空へ移転したのです。
これにより、駅東西間でのアクセスがしやすくなるとともに、各鉄道路線同士の乗り換えが非常に便利となりました。
それまでは東急百貨店を経由しないとたどり着けなかった、渋谷ヒカリエや、東急電鉄・東京メトロのコンコースへ移動しやすくなりました。
銀座線渋谷駅ホームのデザインも、近未来的なものへ。
さらに、バリアフリーにも配慮した構造となり、時代に合った変化を遂げたのです。
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東急百貨店が閉館、渋谷スクランブルスクエアへ
銀座線渋谷駅のリニューアルと同時に、2020年の春には東急百貨店 東急東横店が閉館となりました。
1934年(昭和9年)開業の歴史ある百貨店で、3階に銀座線渋谷駅のホームがあったことでも知られています。
実は東急百貨店の東館は2013年にすでに閉館しており、もともと東館があった場所に、2019年 渋谷スクランブルスクエアが完成。
2020年には東急百貨店 西館と南館が閉館したことで、2027年完成を目標に、渋谷スクランブルスクエアが増設されるとのことです。
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埼京線ホームが移転、乗り換えが便利に
2020年に行われた渋谷駅での大きな鉄道路線の改革のひとつに、JR埼京線・湘南新宿ラインの移転があります。
埼京線の旧ホームは、同じJRでありながら山手線ホームと駅ひとつ分ともいえる距離での配置となっており、乗り換えの不便さがたびたび指摘されていました。
このリニューアルで、新しいホームは旧ホームから350mほど北側へ移転。
位置は、JR山手線と隣り合うことになりました。
そもそもは山手線ホーム周辺に、埼京線ホームを設置する場所がなかったのが原因。
東急百貨店の解体によって生まれたスペースに、移転する運びとなりました。
また、鉄道路線の改革に伴い惜しまれたことといえば、玉川改札口の閉鎖でしょうか。
玉川改札は、山手線直結の改札で、入るとすぐに外回りの電車に乗れることで利便性がありました。
さらに、玉川改札を出てすぐ、山手線方面大階段下に店舗を構えていた、「本家しぶそば」も、惜しまれつつ閉店に。
こちらは駅そばとして異例の人気を博し、味にも定評がありました。
渋谷駅周辺がアクセス良好に
2020年夏には、かねてから工事が行われていた渋谷駅西口歩道橋の架け替えが完了。
これにより、歩道橋の枠を超えたデッキが誕生しました。
バリアフリー構造でエレベーターもあるなど、渋谷駅周辺での移動が便利に。
これは渋谷フクラス(旧・東急プラザ)とも接続しています。
また、2020年秋には玉川改札が閉鎖すると同時に、「しぶにしデッキ」「渋谷フクラス接続デッキ」が開通しました。
それまでは、東急百貨店 西館と、渋谷マークシティをつなぐ連絡通路を介して、JR渋谷駅と京王井の頭線渋谷駅がつながれていました。
そのため、東急百貨店が閉館したことにより、「しぶにしデッキ」が新たに建設されました。
そのしぶにしデッキと、渋谷フクラスを結ぶためにつくられたのが、「渋谷フクラス接続デッキ」です。
このようにして、かつては建物内を通過したり、地上の信号を経由したりして、上下の移動が必要とされていた渋谷駅周辺は、空中での移動が可能に。
駅や周辺の建物へのアクセスが便利になり、谷形地形や鉄道・国道に阻まれたルートが開通していくこととなりました。
今後、再開発として残っているのは、2027年完成を目標としている、東急百貨店 西館の跡地となる渋谷スクランブルスクエア増設工事です。
これによって、駅の東西をつなぐ動線が誕生します。
現在はまだまだ複雑化している渋谷駅周辺の動線も、よりシンプルに集約されるとのことです。
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渋谷駅周辺の新たなスポット「MIYASHITA PARK」
2020年夏、渋谷駅からほど近い「渋谷区立宮下公園」がリニューアルしました。
公園といえども、地上3階までは「レイヤードミヤシタパーク(RAYERD MIYASHTA PARK)」という商業施設。
ショップやレストラン、横丁、ミュージックバー、シェアオフィスなど多様な展開をしている、三井不動産の運営するレイヤードブランド第1号です。
地下には駐車場も完備されており、公園と接続する「シークエンス(sequence)」というホテルも併設されています。
屋上となる4階が宮下公園であり、山手線と川に挟まれた土地であることから、細長い形状をしており、デザインも特徴的です。
渋谷駅方面の南地区から、原宿駅方面の北地区まで、約10,800平方メートルを誇る広い敷地です。
芝生広場はもちろんのこと、ボルダリングウォール完備のスポーツエリアのほか、ビーチサッカー、ビーチバレーなどが利用可能なサンドコート、スケートボードやインラインスケートなどに使えるスケート場、など、設備も充実しています。
スターバックスコーヒーも展開されており、都会のオアシスとして利用できますよ。
【レイヤード ミヤシタパーク(RAYARD MIYASHITA PARK)】
住所:東京都渋谷区神宮前6丁目20-10
アクセス:
各線渋谷駅 徒歩3分
東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前(原宿)駅 徒歩8分
営業時間:ショップ/11:00~21:00 レストラン/11:00~23:00
※フードホールのみ 平日11:00~22:30、土日祝10:30~22:30
公式ホームページ:https://mitsui-shopping-park.com/urban/miyashita/index.html
公式Instagram:https://www.instagram.com/miyashitapark_/
渋谷駅直通商店街「しぶちか」がリニューアル
東急百貨店 西館が解体することで、渋谷駅直結の地下商店街「しぶちかショッピングロード(通称:しぶちか)」が一度、すべて閉店となりました。
しぶちかもまた、長い歴史を持つ施設。
戦後、焼け野原となった現在の渋谷駅周辺で、露天商が商売をしていたことが始まりです。
GHQの指示によって400にもおよぶ露天商が移動し、「しぶちか」と「のんべい横丁」ができました。
1957年(昭和32年)に開業し、63年にも及んで営業し続けたしぶちかは、昭和感漂うレトロな雰囲気も魅力のひとつでした。
2020年のリニューアルでは、地震や豪雨といった災害への対策を目的とし、老朽化が進む施設を整備することに。
2021年夏には、リニューアルオープンを果たし、「雨に濡れずにお買い物が楽しめるエリア」として渋谷駅を活気づけています。
【しぶちか】
住所:東京都渋谷区道玄坂2丁目2-1
アクセス:各線渋谷駅すぐ(スクランブル交差点地下)
営業時間:10:00~20:00
公式ホームページ:https://shibuchika.jp/
公式Instagram:https://www.instagram.com/shibuyachikagai/
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