東京都心の中でも特に人気が高い渋谷区。
山手線や地下鉄が複数通っており、商業施設も住宅地もコンパクトにまとまっているため、「どの街を選ぶか」で暮らしやすさもマンション相場も大きく変わります。
今回は、恵比寿・代官山・初台・笹塚といった人気エリアを中心に、渋谷区内の中古マンション相場の違いをわかりやすく整理します。
渋谷区の中古マンション相場の概況
まず、渋谷区全体の中古マンション相場は、23区の中でも常に上位クラスに位置します。再開発の進行や都心回帰の流れもあり、ここ数年は上昇傾向が続いています。
単身用ワンルームからファミリー向け3LDKまで幅広い物件がありますが、どのタイプでも「都心のブランド価値」が価格に大きく影響します。
山手線沿線・主要地下鉄沿線・商業集積のある街の近くは特に価格が高くなり、反対に京王線沿線など住宅地としての性格が強い街は比較的価格が落ち着いています。
ただし「安い」と言っても渋谷区基準であり、他区と比べれば十分都心価格帯です。
ここからは、実際に利用者の多い4つの街を比較していきます。
参考:suumo(駅徒歩15分以内の物件/集計期間:2024年10月01日〜2025年09月30日)
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恵比寿の相場傾向
恵比寿駅の中古マンション相場(2025年12月現在)
~40平米: 平均5,300万円
40~60平米:平均8,490万円
60~80平米:平均15,000万円
80~100平米:平均27,350万円
100平米~: 平均44,000万円
恵比寿は渋谷区の中でも最も人気が高いエリアのひとつで、相場は全体的に高値。
駅周辺のブランド力、商業施設の多さ、飲食の充実、アクセスの良さなどが価格を押し上げています。
恵比寿ガーデンプレイス周辺を含め、利便性と上質さが共存しているため、単身者・カップル・富裕層ファミリーまで幅広い層から支持されています。
中古マンション相場は、ワンルームでも高め、1LDK・2LDK以上になると都内屈指の価格帯に突入します。
特に駅徒歩5分以内は希少性も高く、築浅物件は非常に高額になりがちです。恵比寿を検討する際は、「利便性・ブランド料としての価格」を理解して選ぶことが大切です。
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代官山の相場傾向
代官山駅の中古マンション相場(2025年12月現在)
~40平米: 平均5,199万円
40~60平米:平均7,299万円
60~80平米:平均14,990万円
80~100平米:平均32,390万円
100平米~: 平均54,995万円
代官山は、渋谷区内でもさらに特別な位置づけのエリアです。
駅前の落ち着いた街並みや、上質で洗練されたショップが集まる独自の雰囲気から、渋谷区の中でもトップクラスの価格水準となっています。恵比寿が「便利で華やか」だとすると、代官山は「静かでこだわりのある大人の街」。
中古マンション相場は恵比寿以上に高額になることも多く、広さがある物件は数億円台になることも珍しくありません。賑わいから適度に距離があり、落ち着いた生活を求める層に根強い人気があります。物件数は多くないため、希望条件が合うものが出たらすぐに動く必要があります。
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初台の相場傾向
初台駅の中古マンション相場(2025年12月現在)
~40平米: 平均2,790万円
40~60平米:平均6,680万円
60~80平米:平均10,680万円
80~100平米:平均16,800万円
100平米~: 平均12,480万円
初台は渋谷区の中でもバランス型のエリアで、相場は「区内平均よりやや落ち着いている」傾向があります。
京王新線の初台駅は新宿駅まで1駅というアクセスの良さを持ちながら、住宅街としての落ち着きも保たれているため、単身者や共働き世帯に人気です。
マンション価格は、恵比寿・代官山ほどのブランド価値はないため比較的手の届きやすい水準になりやすく、はじめての都心購入としても検討しやすいエリアです。
またオペラシティなど文化施設もあり、日常の便利さと都市的な環境がうまく両立しています。
価格を抑えつつ利便性も妥協したくない人に適した街です。
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笹塚の相場傾向
笹塚駅の中古マンション相場(2025年12月現在)
~40平米: 平均2,980万円
40~60平米:平均5,280万円
60~80平米:平均8,980万円
80~100平米:平均11,500万円
100平米~:―
笹塚は渋谷区の中でも「価格と生活利便のバランス」が良いエリアとして人気があります。
京王線で新宿まで乗り換えなしのためアクセスが良く、駅前には商店街・スーパー・飲食店が充実しています。
渋谷区内では比較的リーズナブルな相場帯で、ファミリー層や若い夫婦に選ばれやすい傾向があります。
中古マンション相場は、同じ渋谷区でも恵比寿や代官山の半額近いこともあるため、費用感を重視する購入層にとっては魅力的です。
広さや築年数などの条件で価格が大きく変わるため、選択肢を広く持てる点もメリットです。
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なぜここまで相場が違うのか?理由をわかりやすく整理
渋谷区の中で相場に差が生まれる理由には、以下のような複数の要素が重なっています。
1. 駅の利便性
山手線・東京メトロ・東急など、都心主要エリアへ直結する複数路線が使える駅は、日々の移動効率が高く「将来の資産価値が落ちにくい」と判断されるため、自然と相場が上がります。
逆に京王線や住宅地寄りのエリアは、渋谷区内であっても「生活中心」のエリアとなるため、価格帯は比較的落ち着きやすい傾向があります。
同じ区内でも通勤時間が10〜15分変わるだけで、需要と価格に大きな差が出ます。
2.街のブランド力
恵比寿・代官山のように「洗練された街」「成熟した大人の街」といったイメージが確立している場所は、街そのもののブランド価値が価格に直結します。
ブランド性が高い地域ほど需要が安定しており、購入後の資産維持・売却時の強さも期待できるため、相場は常に高水準で推移します。
単に便利であるだけでなく、「その街に住む」こと自体がステータスになる点が大きな特徴です。
3.生活環境の質
緑の多さ、静かさ、治安の良さ、商業施設の充実度、教育環境など、日常生活の満足度を左右する条件も相場に大きく影響します。
たとえ駅距離が多少ある物件でも、周辺環境が豊かで安心して暮らせる街は高評価となりやすく、住み替え需要も安定します。
逆に賑やかで人通りが多いエリアは便利さが優位に出る一方、「静かに暮らしたい層」には敬遠されるため、そのバランスが価格に反映されます。
4.将来性
再開発、新駅、商業施設の拡張など、今後の街の成長が期待できる地域は、将来的な価値上昇を見込んで需給が高まり、相場が伸びやすい傾向があります。
特に渋谷区は大小さまざまな開発プロジェクトが継続しており、街全体の地力が強いエリアほど価格上昇の波に乗りやすいのが特徴です。
インフラ整備や道路計画なども、長期的には相場の差を生む要因になります。
これらの条件が複合的に絡み合うことで、同じ渋谷区内であっても「別の都市」と言えるほど価格帯に差が生まれます。
結果として、数千万円〜数億円単位の開きが生まれるエリアも珍しくありません。
4つのエリア比較まとめ
恵比寿:価格は高いが利便性・華やかさ・ブランド力を求める人向け
代官山:最も上質な住環境を求めるこだわり派向け
初台:価格とアクセスのバランスが良く、都心を日常使いしたい層に人気
笹塚:コスパ重視で、生活利便性を重視するファミリー・若い夫婦向け
渋谷区のマンション選びは「価格」だけでなく、「どんな暮らしをしたいか」が非常に重要なポイントになります。同じ区内でも街によって雰囲気も生活スタイルも大きく異なるため、優先順位を整理しながら比較することで、満足度の高い住まい選びができます。
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