「恵比寿は高い」と言われますが、実際には「どれくらい高いのか」を数字で押さえると、相場観が一気にクリアになります。
ここでは、公開データをもとに、恵比寿(駅周辺)×渋谷区×東京23区の水準差と、恵比寿が高くなりやすい構造を整理します。
※本記事は、2025年9〜10月時点で公表されている最新データをもとに、2025年12月時点の相場観として整理しています。
1. 恵比寿の中古マンション相場(坪単価・㎡単価の目安)
恵比寿駅周辺の中古マンション価格相場(2025年データとして整理された指標)では、
- 坪単価:631.6万円/坪
- ㎡単価:191.0万円/㎡
- 前年比:+7.9%
という水準が示されています。
※駅徒歩圏・条件の良い物件を含む参考指標であり、恵比寿全域の単純平均ではありません。
70㎡に換算すると「1.3億円台」が目線
同じ指標を単純に70㎡に置き換えると、
- 191.0万円 × 70㎡ ≒ 1億3,370万円(約1.34億円)
が目安になります(※物件の築年数・駅距離・ブランド・眺望でブレます)。
2. 渋谷区はどのくらい高い?恵比寿は区内でも高水準
渋谷区全体の平均的な水準として、2025年9月時点のデータでは
- 渋谷区:平均売買㎡単価 186万円/㎡
というデータがあります。
これを70㎡にすると、
- 186万円 × 70㎡ = 1億3,020万円(約1.30億円)
つまり、同じ70㎡換算で見ると、恵比寿(約1.34億円)は渋谷区平均(約1.30億円)よりも上に出やすいレンジです。
差は「極端に大きい」というより、渋谷区がそもそも高い中で、恵比寿はさらに強い、というイメージです。
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3. 「東京23区平均」と比べると、恵比寿の高さがもっと分かる
東京カンテイの「70㎡換算」の統計では、東京23区の中古マンション価格(70㎡換算)は 11,183万円(2025年10月)とされています。
これと比べると、
- 恵比寿(70㎡換算の目安):約1億3,370万円
- 東京23区平均(70㎡換算):1億1,183万円
なので、差は
- 約2,187万円(≒+19.6%)
程度。
「都内平均と比べたときの恵比寿プレミア価値」が、数字で見えるポイントです。
4. 恵比寿が渋谷区内でも高くなりやすい理由(数字で見る構造)
恵比寿の価格を押し上げる要因は色々ありますが、土地(地価)×供給の薄さ×都心価格の連動の3つが強いです。
4-1. 地価(住宅地)が上がり続けると、マンション価格は下がりにくい
渋谷区は地価の上昇が続いています。2025年の公示地価(住宅地)について、渋谷区の平均は
- 165万3,461円/㎡(住宅地平均)
- 前年比 +11.46%
という整理が公開されています。
マンションは「建物」だけでなく「土地の持分」を買う商品なので、地価上昇局面では中古でも値崩れしにくい条件が整いやすいです。
特に恵比寿は住宅地としての成熟度が高く、地価上昇の影響を受けやすいエリアに入ります。
4-2. 都心部全体の上昇トレンドに強く連動している
東京カンテイの集計では、首都圏の中古マンション価格は上昇が続き、23区も高水準が続いています。2025年上半期の首都圏中古マンション相場価格(坪単価換算)が上昇したことも示されています。
この「都心全体が上がる局面」では、恵比寿のようなブランド・利便性エリアは需要が落ちにくく、価格が粘る動きになりやすいです。
4-3. 「成約単価が上がる=市場が強い」を裏付ける統計が出ている
東日本レインズ(REINS)の首都圏レポートでも、都区部の成約㎡単価が前年同期比で上昇している旨が示されています。
売出しではなく「実際に決まった価格」が上がると、相場の強さがより明確になります。
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5. では恵比寿の中古マンションは「いつ買うと損しにくい」?
相場が高い局面ほど、「買う・買わない」ではなく、買い方が差になります。恵比寿で損しにくいのは、ざっくりこの3タイプです。
- ・駅距離が多少あっても立地力が落ちないゾーン(恵比寿は「駅近プレミア価値」が強いので、価格差が大きい)
- ・管理状態が良い・修繕計画が硬いマンション(高額帯ほど「管理」で売却しやすさが変わる)
- ・専有面積が「売りやすいサイズ」に収まる住戸(70㎡前後は流動性の中心になりやすい)
逆に、同じ恵比寿でも「高すぎる買い方」になりやすいのは、仕様の割に割高な築浅プレミア価値や、修繕面が読めない物件です。
6. なぜ恵比寿は「下がりにくい」と言われるのか
恵比寿の中古マンションは「高い」だけでなく、「下がりにくい」と言われることが多いエリアです。
これは単なるイメージではなく、街の性質そのものに理由があります。
まず恵比寿は、住環境・商業・オフィスが極端に偏らず共存しているエリアです。
再開発によって一気に街の性格が変わるタイプではなく、長年かけて成熟してきたため、流行に左右されにくいという特徴があります。
また、
- ・山手線駅でありながら住宅地としての落ち着きがある
- ・大規模歓楽街がなく、治安イメージが安定している
- ・単身〜ファミリーまで居住ニーズが幅広い
といった点から、景気やライフスタイル変化の影響を受けにくい傾向があります。
価格が高いエリアほど下落リスクも気になりますが、恵比寿は「需要が一部に偏らない」
ことが、結果的に価格の安定につながっています。
7.恵比寿の中古マンション購入層はどんな人が多い?
この「下がりにくさ」を支えているのが、実際の購入層です。
恵比寿の中古マンションを実際に購入している層を見ると、いわゆる「投資家一択」というエリアではありません。
主な購入層は、
- ・都心勤務の共働き世帯(DINKs・子ども1人世帯)
- ・30〜40代の住み替え層
- ・賃貸からのステップアップ層
など、実需寄りの買い手が中心です。
この点は価格の安定性を考えるうえで重要です。
投資色が強すぎるエリアは、市況が変わると一気に売却が増え、価格が動きやすくなります。
一方、恵比寿は「自分で住む前提で選ばれる街」であるため、短期的な相場変動が起きても、売り急ぐ人が少ないという特徴があります。
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8. 同じ渋谷区でも「恵比寿らしさ」が出る物件条件
同じ恵比寿アドレスでも、価格や将来性には差が出ます。
恵比寿らしさが出やすいのは、次のような条件です。
- ・恵比寿駅・広尾駅・代官山駅のいずれかが使える立地
- ・低層〜中層中心で、住戸数が極端に多すぎないマンション
- ・周辺に大規模再開発予定がなく、街並みが安定しているエリア
反対に、
- ・交通利便性の割に周辺環境が弱い立地
- ・管理が弱く、修繕計画が曖昧な物件
は、同じ恵比寿でも価格の伸びやすさに差が出やすくなります。
「恵比寿だから安心」と一括りにせず、「恵比寿らしさが残る条件かどうか」を見ることが重要です。
9.恵比寿の中古マンションは「資産目的」か「居住目的」か
恵比寿の中古マンションは、短期で値上がり益を狙う投資向きエリアではありません。
ただし、
- ・長期で住みながら
- ・大きく値崩れしにくく
- ・将来売却や賃貸に回しやすい
という意味では、バランス型の資産といえます。
特に、
- 「住み心地を優先しつつ、資産性も捨てたくない」
- 「将来ライフステージが変わっても選択肢を残したい」
という人にとって、恵比寿は合理的な選択肢になりやすいエリアです。
まとめ:恵比寿は「都内平均より約2,000万円高い」目線で考えると整理しやすい
- ・恵比寿駅周辺の目安は 191万円/㎡(坪631.6万円)、前年比も上昇
- ・渋谷区平均(例:186万円/㎡)も高く、恵比寿はその上に出やすい
- ・東京23区の70㎡換算(11,183万円)と比べると、恵比寿は約2,187万円(約+20%)上の目線
- ・背景には、渋谷区の住宅地の地価上昇(前年比+11.46%など)もあり、値崩れしにくい構造がある
参考:
「アセットロケット」https://data.sumave.com/
「マンションナビ」https://t23m-navi.jp/magazine/news/navi-report202510/
「東京カンテイ」https://www.kantei.ne.jp/report/date/2025/
「土地代データ」https://tochidai.info/tokyo/shibuya/
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